おるがにすと・クロニクル Chronicle of an Organist

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音楽とカップル | Music and Couple

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彼女は音楽の関係で、彼はショービジネス関係。

どちらも芸術系だから、恋に落ちる時は

「わたしたち似た者同士」

という感じで、見ていても仲良しアツアツのカップルだったのが、

実際に同じ屋根の下で生活してみたら

彼の友人たちは夜11時過ぎた頃から集まって来て、タバコもくもく状態で音楽がんがんの中、何時間も過ごす。出掛けたら何日ももどらない。

彼女の日常は毎日練習は欠かせないし、「ちょうど彼がのんびりしたい時間」に、ピアノの生徒がピンポ〜ン!と来たりして、つぎつぎにレッスン、ピアノのBGMが午後中続く。

それぞれのコンサート、ショウのために生きる日々は時間的すれ違いのほかに、片方が盛り上がっていく週に片方はクールダウンの週だったりして気持ちが寄り添わない。

いくつかのアパートからなっている大きな家を購入して、自分たちはその中の一階に住み、貸しているアパートから入る家賃で家のローンを支払っている以上、1階はピアノの部屋、4階は麻雀&喫煙室。などと言う風にも今は出来ない。

「若いうちは我慢して、ローン払い終わったら住み心地良く改装しようね053.gif」と始めは話していたけど、若いうちに既にいろいろ我慢出来なくなって、けんかして、結局元も子もなくなってしまいそうだ…



「やっぱり音楽家同士でなくっちゃ一緒に生活出来ないのかしら」
と悲しむ彼女を見て

「音楽と彼とどっちが大切なんだろう?」
と質問したら、

「あなたんとこはいいけどさあ〜その質問には答えられないよ〜」
と彼女。

自分のところはたしかに音楽家同士のカップルだけれど、この質問を鼻の先に突きつけられることはよくあるのです。



いろいろ難題の出て来るのが「基本的生活スタイルの違うふたりで生活しようとする」せいだと思うのか、
いろいろ難題が出て来るのが生活ならば、「違うスタイル、違う判断力、違う見方を持ったふたりだから解決法もたくさん思いつくはず」と考えるか。

そのとき

彼女は
「あんたはあたしと違うから大事。すごい。素敵。」
と腹をくくって言えるか (いろいろあるけど、そこをぐっとこらえて)
彼は
「一日君だけのための日を作る。」
と365日あるうちの1日ぐらい「やらなきゃいけないもろもろのこと」より相手を優先してみせる(もう落としちゃった相手のことは優先にする必要はないんだけれども、初心に帰って)彼女のことを恋いこがれて何を捨てても手に入れたかった日のように振る舞えるか。



現実の甘やかな演劇061.gif



なのかもしれないけれど

ひとは「行動」によってしかものがたりを作れない、つまり一緒にやらないことには信頼を築けない。


「今日の予定」に自分たち自身こそが主人公である「ドラマの時間」を入れる余地がなければ

「衝突」「すれちがい」「おおげんか」

などのドラマが結局のところ必然的に入り込んでくる。

また、けんかすら自分の予定に入れたくない人たちもいて、3年我慢したけどもうできないから、と印籠を渡す人のように「すべては自分ひとりで演じました」というようなドラマもある。




「音楽と夫とどっちが好きか?」

そんなこと、答えられるわけがない。

だけど、あえて、
「あなたが一番大事。」
と決意出来なかったら、不安な愛の中、音楽も絶対しぼんで行く。

逆に、音楽家が音楽をしていることじたいがその人の人格の一部である以上、「音楽を大事にするのはやめてくれ。」と言うことは、その結果彼は彼女の一部をも失うということだ。

「音楽」を別のいろいろなものに置き換えて考えたら、

ひとというのはいろいろな要素が複雑に絡み合って出来上がっているので、「ここんとこだけ取って捨てて下さい」という風にいかないものだということがわかる。

良いとこだけ好きになったけでもないでしょ?
うんうんそうだよね。

最後には、「音楽ちょっと置いといて、彼が幸せに感じられる生活について考えてみる」
と言った彼女。



きょう6ヶ月振りにすれ違ったら、ふたりはそっくりな笑顔で手を振っていた。

一緒の舞台にちゃんと上ったんだ、とわかる顔をしていた。
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きょうの格言:"Il ne faut pas jeter le bébé avec l'eau de baignoir" (赤ちゃんにお湯を使わせたあと)「湯船のお湯と一緒に赤ちゃんも捨てないようにしよう」(謎の仏語格言、意味深なことこの上ない。)

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She is a musician. He is a comedian.

They were so in love when they met, they felt that they lived in the same world.

And the life has taught them, for her to stand the smoke and loud music when his mates come around after 11 p.m., for him the end of the practising the piano meant the beginning of piano lessons all afternoon.

-It's not going to work, she said.
-Do you love him more or do you love music more? I ask.
-Oh I can't answer. You are lucky, you are musicians couple.

I agree, it is, definitely impossible to answer this question. But our case is not easier.

We are all SO different.

But to play the same play, we must allow a good deal of rhetoric.
It's not showing off, but simply be clear about believing that he is the BEST THING IN THE LIFE.

If I can't be in good term with him … I am down, and my music will suffer.
If I have to give up my music for him … a part of my personality is cut off, he will lose a part of who he loves.

-We don't love only what is GOOD in our men, I said.
-Of course not, she said.

When we left each other, she said that she might try to imagine the life he can feel he is loved.


Today for the first time since six months, they were there, I saw them, cheering to me waving hands.
With their big same smile in their faces … I felt that they must have decided to share the scene, to be in the same spot light of their play045.gif



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by momoyokokubu | 2010-10-04 06:05 | Musicians