おるがにすと・クロニクル Chronicle of an Organist

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新兵器 | A new wepon

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楽譜を購入したら、コピーして、台紙に張り、自分で譜めくりしやすい楽譜を用意します。
切ったり貼ったりしたらファイルにまとめ、練習して指使いなどを鉛筆で書き込みます。
(余談ですが、フェイスブックには、「鉛筆がないところにキャリアはない」という音楽家のグループもあるぐらい、「個人的な事情」を鉛筆で書き込むステップは音楽人生の上で欠かせません→消しゴムがないところには試行錯誤もない、というのも真実ですが誰もそんなグループは作っていない)

それから演奏するオルガンで練習しに行き、そこでレジストレーションを決めます。
この段階ではその楽器を弾く事に集中したいので、鉛筆でささっと楽譜もしくは別紙にレジストチェンジを書き込みます。時間が有り余っていていればその場でポストイットを切って、きれいにペンで書き込む事もできますが「有り余る事」はまずないのが、よそのオルガンでの練習時間。

鍵盤の左右にレジストレーションが並んでいるので、たとえば、自分が座っている真ん中から見て左側にあるレジストレーションはピンクのポストイット、右側はグリーンのポストイットというふうに色分けします。貼る面積が1センチ4方からのこともあるため、このポストイットは全面にのりがついているロールタイプ。(ヤマトという日本の会社の4色タイプのものです)普通のポストイットだとくっつかない部分は捨ててしまいます。大量のゴミが出ます。勿体ない。

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この最初の楽譜はバッハなので、出だしにあるレジストレーションをひっぱって準備したら、あとは弾くだけ。楽章の終わりまで、音色の変化はありません。ただ、例えば10日後のコンサート用にポストイットを貼って準備したあと、当日が来る前に別のオルガンでもっとあとのコンサートの下準備をしなければいけないときもあります。その場合は鉛筆で下書きしておきます。一番日にちの近いコンサートがポストイットになるようにします。このバッハの楽譜の始めには随分書く隙間があるのでいろいろごちゃごちゃ書き込んだままになっています。「普通は」消しておきます034.gif(またそこに次書けるように)。

(また余談ですが、消すのは「机の上で」やりましょう…消しゴムのかすが鍵盤に落ちると、そこのオルガニストに猛烈に怒られます。わたしの教会でも、誰かの落とした消しゴムのかすがあったとき、その音をおさえた瞬間つるん!と指が滑り、ねんざしそうになった…というのはおおげさですが…小さいゴムのローラーが置いてあるようなものだからね〜。)

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つぎの楽譜はロマンティック時代の、デュルフレのレクイエムなので途中でしょっちゅう音が変わります。ストップの数が40を超える大きなオルガンでは、ストップに数字がふってあり、ストップ名をひとつひとつ書かなくても良いため、少し場所の節約はできます。

このカラー表示は、レジストレーションをするアシスタントが左右についたとき、両脇の立ち位置からでも自分の側のレジストチェンジがいつどこであるのか、ぱっと見分けられるようになっています。鉛筆や、色鉛筆の書き込みでは、脇に立つ人にはライトや角度の具合でよく見えなかったりします。わたしも他人のアシスタントをする時は、「みどり、みどり…」などと頭の中で言い続けながらやっています。

さて、ポストイットをきれいに書いて、切って、貼るのは大変ではあります(45分のロマンティックリサイタルでは貼るのに1時間から3時間かかります)が、「コンサート楽しみ!」とやる気になっているので、わりに集中して楽しく貼っているものです。ところが、このリサイタルが終わったあと、ぜんぶはがさなければいけません。

これが、爪の短いオルガニストには厳しい作業となります。
なんとかはがしまくったあとにも、手とかそこらじゅうにくっついたりして捨てるのも一苦労です。

わたしにとっては、この、「はがす」のが一番辛いと言っても過言ではない。
「せっかくきれいに貼ったのに〜」とちょっと寂しい気持ちもあるのか、やる気が湧かず、そこらへんに居る人に一緒にはがしてもらったり…娘にお駄賃でやってもらったり…

ちなみにロマンティックを弾く時は、同じ曲でも自分の教会用の楽譜と外で弾くとき用に2冊楽譜を用意して、自分の教会のレジストレーションは半永久的に保存できるようにしています。

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そんなはったりはがしたりの攻勢が続く中、最近見つけたのがパイロットのFlexionシリーズ。
ふつうの万年筆のような書き味のペンと極細ペン、そして蛍光ペンの3種類。
このシリーズは、お尻の所についている灰色の部分でこすると字が消えるのです。
(もう日本の皆さんにはおなじみかもしれませんが…ベルギーでは娘の記憶では4年ぐらい前に現れたけれどまだレアな商品でした。学校で鉛筆は使わない、万年筆必携のこっちの小中学生に人気なペンです)
熱で消える原理らしく、暖房のそばに置いたりしないように気をつけること、と書いてあります。

これがあれば、楽譜の中に直接書き込めて、終わったらこすって消すか、暖房にくっつければ良い?!
フリクションシリーズは実はポストイットに変わる、世紀の新兵器?!

何度も消したときに楽譜がぼろぼろになる可能性があるのかどうかは、試してみなければわからないけれど…

はがすのと消し消しするのとどちらが我慢出来る程度に楽しいか?にかかっているともいえましょう021.gif

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I am a member of the group 'Where there is no pencil, there is no carrier' on the Facebook, I suppose for musicians.
So the first thing I do when I get a new music to study, is to photocopy them, cut them, stick them on the paper to avoid the impossible page turn.
When it's ready to be attacked, I put my fingerings in pensil.
Every time I practise, there are some changes, so indispensible is also the eraser (there is no such group though).

The first photo shows the next step, I must put the registrations.
Each organ needs different markings: I put the nearest concert registrations on the color coded post-its, and other registrations are in pensil.
The assistants on the both sides of the organists will see from where they are standing which is the stops on their sides - for me I use the pink for the left, and green for the right.
And then I must write clearly the stop names in black ink.

The second photo, is the page from the Requiem of Duruflé, and it shows the change of registrations in the middle of the piece.
Romantic pieces are full of registration changes, unlike Bach.
For a Romantic recital of 45 minutes, I spend between an hour to three hours only to stick post-its.
When the concert is over, I have to take all the post-its away... a lot of work that, as my post-its sticks entirely. It is one of the worst job to be accomplished, if I wish to continue my carrier.
(I ask my family to help me do that sometimes)

Then look at the third photo... those are the pens which cans erased by the grey point on its back.
If I can write directly on the music, and fluorise the registration, I need no more post-its?!
In addition, if I could not be bothered to erase one by one, it seems it can be erased by the high temperature... putting the music on the radiator will do the thing!!!

I have not yet tried, but, it can be a new weapon to our battle against the little sticky papers017.gif

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by momoyokokubu | 2010-12-11 05:05 | 鍵盤楽器